ⓔコラム18-18-2 若年性一側上肢筋萎縮症とflexion myelopathyの関係

 若年性一側上肢筋萎縮症はもともと臨床症候からの疾患概念である.若年者で一側上肢遠位部が筋萎縮をするが,途中から進行が停止するものとして,運動ニューロン疾患から分離された.後にそれが頸椎後屈時に後方の硬膜が前方に偏倚して頸髄を圧迫する病態だということがわかって,flexion myelopathyだとされるようになった.

 flexion myelopathyにおいては,若年性一側上肢筋萎縮症と臨床像の異なる症例がある.例えば,近位筋優位の萎縮を呈するもの1)や,感覚障害が顕著なもの,下肢の痙性の強いものなどがある.そのような症例は,flexion myelopathyではあるが,若年性一側上肢筋萎縮症とはいわない方がよい.すなわち若年性一側上肢筋萎縮症は,flexion myelopathyの一臨床病型と理解できる.

〔安藤哲朗〕

■文献

  1. 安藤哲朗,深津 博,他:一側上肢近位筋の筋力低下・筋萎縮を呈し改善をみたflexion myelopathy症例.臨床神経,1993; 33: 575–578.